2014年3月13日木曜日

無線機を使ったヘッドセットの接続


今回は無線機やナビ、レーダー探知機、iPhoneをヘッドセットに接続する方法について
紹介したいと思います。
今回紹介するのはセナ・テクノロジーズ社から発売されているSR10という双方向無線機用
Bluetoothアダプタです。
セナ・テクノロジーズ社はモーターサイクル用インカム製品を数多く手がけているアメリカの
ブランドです。日本の総代理店はセナ・ブルートゥース・ジャパンになります。

セナ・テクノロジーズ

セナ・ブルートゥース・ジャパン

このSR10を使えばBluetooth機能がない無線機でも簡単にBluetoothヘッドセットと繋ぐ事が
可能になります。
無線機との接続はMIC/SP端子にオプションの専用ミニDIN変換ケーブルを使って繋ぎます。
国内の無線機メーカーの殆どに対応しており汎用性は非常に高いです。
詳細はメーカーのURLを参照して下さい。

SR10

今回機器構成を決めるに当たって特に拘ったポイントは下記の通りです。

①ハンディー機の無線機を使いたい。
 バイク専用のモービル機FTM-10を使えばBluetoothヘッドセットとペアリング出来るので
 敢えてハンディー機を使う必要はありませんが車での移動やスキーでも使いたかったのと
 自宅でもテスト的に使用したいというのが理由です。
②配線は出来るだけ少なく無線化したい。
 コックピットの配線を出来るだけ少なくしたい。
 電源関係は基本バッテリー駆動としてノイズ対策を兼ねたい。
 各機器との接続も出来る限り少なくして無線化したい。
③音楽の再生にはA2DPのプロファイルを利用したい。
 現状zumo660とビーコムをA2DPのプロファイルでペアリングしています。
 なのでナビや音楽はステレオ音声と高音質で聴いています。
 これは何とか継承したい。
④無線機とその他機器の信号の切り替えは素早くしたい。
 基本、音楽を聴いている時が殆どなので、その状態で無線機や他機器からの着信や発信
 を素早くしたい。現状zumo660と携帯電話をビーコムにペアリングして使っていますが
 オーディオチャンネル(A2DP)とハンズフリーチャンネル(HFP)の自動切り替えは素早く
 出来ている。

以上のポイントを踏まえて色々と検討した結果、SR10を使った接続方法が今のところ一番
理想に近い形になっていると思いました。
既にSR10を使ってビーコムに接続されているユーザーも沢山いますので目新しい内容では
ありませんが今回の機器構成と接続方法について紹介します。


機器構成と接続方法

機器構成と接続方法

①ナビ(zumo660)→A2DP→B+COM(SB213.EVO) 
   ナビの音声、音楽再生をA2DPでB+COMと通信する。
②SR10→HFP→B+COM(SB213.EVO)
   SR10が③+④+⑤からの入力信号を感知してB+COMとHFPで双方向通信する。
③無線機(VX-8D)→マイク変換アダプター(CT-131)→MiniDIN変換ケーブル(SC-A0114)→SR10
   無線機の発信、着信を有線でSR10と接続する。
④レーダー探知機(MOTO GPS RADAR LCD)→オーディオピンジャックケーブル→SR10
   レーダー探知機の音声を有線でSR10と接続する。
⑤iPhone→HFP→SR10
   携帯電話の発信、着信をSR10とHFPで双方向通信する。

机上での検証

SR10の良いところはハンズフリーチャンネルを開閉して入力信号がなければHFP接続を
自動で切ってくれるところです。
これでB+COMもオーディオチャンネルとハンズフリーチャンネルを自動で切り替えてくれます。
無線機からの発信時はPTTを押すとSR10はハンズフリーチャンネルを開いてPTTを離せば
5秒後(デフォルト)にチャンネルを閉じてHFP接続を解放してくれます。
着信時も同様で入力信号を感知するとハンズフリーチャンネルを開いて5秒間(デフォルト)
入力信号が入って来なければチャンネルを閉じてHFP接続を解放してくれます。
B+COMの方は音楽をオーディオチャンネルのA2DPで聴いている状態でハンズフリー
チャンネルからHFP接続されると音楽はカットしてHFP接続の発信、着信を優先します。
またSR10に入力されている信号は全てミックスされます。
PTTボタンを押して無線機の通話中でもレーダー探知機から音声が入ればミックスされます。
携帯電話の通話中でも無線機やレーダー探知機からの音声はミックスされます。
これだけ同時にミックスされるとSR10のHFP接続のハンズフリーチャンネルが開きっぱなし
になってB+COMのオーディオチャンネルからの音楽が聴けなくなることがありました。
しかしPTTボタンをダブルクリックすると正常に戻ります。これはPTTボタンをダブルクリック
するとSR10のハンズフリーチャンネルを手動で開閉できる機能がある為この機能を使えば
あまり問題になりません。
携帯電話からの着信時はB+COMのメインボタンを押すことにより通話が可能になります。
これはB+COMの標準機能と変わりません。
音楽再生はA2DPのプロファイルなので文句なしに音質はいいです。
またSR10のハンズフリーチャンネルの開閉やB+COMのオーディオチャンネルとハンズフリー
チャンネルの切り替えはどちらも早いので今のところストレスなく発信、着信と音楽再生の
切り替えが上手く出来ていると思います。

その他、SR10のハンズフリーチャンネルのタイムアウト時間の5秒はセナブルートゥース
デバイスマネージャーというソフトを使ってSR10をセットアップ出来ます。
デフォルトは5秒ですが設定範囲は3~60秒まで変更可能です。
私は入力信号が無くなったら早く音楽再生に復帰してほしかったので3秒にしました。
またこのソフトを使ってSR10のファームウェアをアップデート出来ます。
最新版はVer1.2です。
ソフトは下記URLからダウンロードすることが出来ます。
ダウンロードする為にはEメールアドレスの登録と製品登録をする必要があります。


今のところ大体希望は叶っていますが後はバイクに実装してから評価したいと思います。
SR10のバッテリーは通話時間が12時間になっていますがVX-8Dはブルートゥースユニット
のBU-1を使わなくなったのでバッテリーの消耗はマシになると思いますがロングライフ
バッテリーでどれだけ持つか気になります。
その他、SR10とB+COMのそれぞれの通信チャンネルが頻繁に切り替わることになるので
その辺りの安定性も気になります。
またこの組み合わせで今のところぺアリングした後の再接続は電源の入れる順番に関係
無く繋がっていますがバイクに実装した時の環境ではどうなるのか気になります。
またバイクからのノイズの影響もあると思います。
その辺りの評価を次回に報告したいと思います。


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